【第11回】デート等で聴いてはいけない。超オススメの音楽

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【第11回】デート等で聴いてはいけない。超オススメの音楽

私が小学生だか中学生だかの頃「赤坂泰彦のミリオンナイツ」というラジオ番組が放送されていた。

その中に「うさんくさいポップス」というコーナーがあり「誰が、いつ、どこで、何のために歌ったのかわからない、とにかく胡散臭い曲」というコンセプトで放送されていた。これが毎回楽しみで、いつも爆笑し、ひとしきり笑ったあとに、なぜか諸行無常を感じるのであった。

というわけで、その中でも特に有名なパーティーチューンである『海道はじめ/スナッキーで踊ろう』をご紹介しようと思う。

 

地獄谷からのひとりGS。スナッキーで踊ろう。

スナッキーで踊ろう

さて、今回ご紹介する『スナッキーで踊ろう』は1968年、当時食品会社のプリマハムの新製品「スナッキー」のタイアップ曲である。

あえてジャケ写には突っ込まないが、メインボーカルを務める海道はじめは、作曲を担当している船村徹氏の弟子筋にあたり、いわゆる大人の事情で抜擢された。

バックを務めるスナッキーガールズは、小山ルミ、吉沢京子、羽太幸得子の三人。

ダンスにもきちんと振付がある。こういった細かいディテールだけがやけにしっかりしているのがB級足る所以である。この「スナッキーダンス」は一発芸としても使用できそうな気がするので、気になる方は調べてみて欲しい。

少々前置きが長くなってしまったが、百聞は一聴きに如かず。ということで実際に曲は以下。

 

民謡歌手である海道はじめのエコーがギンッギンにかかったベルカント唱法は、まるで生ぬるい地獄から湧きあがってきたようで、聞き手になんとも言えない不安感を与え、さらに各々が下手だと出来ない絶妙なへっぽこグルーブを奏でる演奏によって、その不安定でいて安定したよくわからない旋律が、いてもたってもいられなくなるという因果なソングである。

スナッキーガールズの合いの手もそれを加速させ、地獄というより山のくたびれたトンネルに捨てられた産廃を彷彿とさせる。

 

ちなみに、『ひとりGS』とは音楽評論家である、故黒澤進先生が提案したソロ歌手によるGS(グループサウンズ)風の楽曲のことである。 

「GS」が良くわからない方のために簡単に説明すると、黒澤進先生の定義によれば

基本的なGSの「定義」を、ビートルズなど欧米で流行した音楽に影響を受けた形の「ボーカル・アンド・インストゥルメンタルグループ」としていた。

Wikipedia

ということである。この辺りに関しては実に様々な音を出しているグループがあるので一概には言えないが、有名なグループを数組聴いてみればなんとなくの傾向は掴めると思う。ちなみに人生に全く役に立たない。

 

みんなもスナッキーで踊ろう!

昭和歌謡界の大きな地図に小さく輝く『スナッキーで踊ろう』という地名。誰も知らないが、知っている人は知っている。超穴場の観光地。

こういった本気のユーモアを持った方たちが、また第二、第三の「スナッキー」として世に出て、全く知られずに消えていくのを切に願うばかりである。

かと言って、デートの時には使えないけどね。

 

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加藤広大

加藤広大

都内在住のグラフィック、エディトリアルデザイナー。その他シルクスクリーン、オカルトグッズ制作、悩み相談から猫探し等で日銭を稼いでいる。 齢三十にして「どうやら食えてない」事に気付き、煙草銭と飲み代欲しさにライターに応募した所「書いても良いよ」と言われたので書いているのだが、伝えたい事が無い。【facebook】【仕事の一部】

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